好きな食べ物になぜか恐怖を感じた不思議な話。

 

皆さん、アップルパイやミートパイをイメージしてください。

 

具材を覆いかぶせるようにパイ。

模様はクロスや穴あきなどなど。

淵は具材が出ないよう、しっかりと押さえられている。

 

そんな感じではないでしょうか?

 

私の夜ご飯は、サバとトマトのパイだそうだ。

 

サバをトマトと煮込んでほろほろにしたソースに、

穴を不規則にあけたパイで覆いかぶせ、淵をしっかりと閉じたパイ。

 

お母さんが作り終えたパイを見せてきた。

「パイ焼けたよ!美味しそうに出来ました~!」

 

私はパイを見た瞬間、ゾッとしました。

 

丸く抜かれた生地から、サバとトマトの赤色のソースが覗く。

その模様もソースもそのパイそのものがとても怖かったんです。

 

夜ご飯の時、そのパイと再会。

やはり怖かった。

 

でも、パイは私の好物で、お母さんの料理は美味しいに決まっているし、

作ってもらっておいて気持ち悪いと食べないなんて絶対したくない。

 

パイは案の定、とっても美味しかった。

だがとっても怖かった。

 

寝る時もそのパイが突然頭に浮かんだ。

次の日も思い出して鳥肌が立った。

今も思い出してしまうほど印象的。

 

気持ちが悪いに近い怖いという感情。

 

自分でもなぜ恐怖を感じているのか不思議です。